レベルが高い世界の競馬

日本では、能力のある馬が次々と誕生しますが、世界の壁は厚いです。これまで何度も挑戦したフランスの凱旋門賞でも、最高位は2位です。ただ、レベルはどんどん上がっています。
世界競馬の歴史を振り返ると、伝説となった馬が何頭かいます。その1頭がセクレタリアトです。
セクレタリアトは、アメリカの3冠馬として非常に有名ですが、1973年のベルモントステークスでの走りによって伝説となります。ベルモントステークスは、ダート2400mで行われます。セクレタリアトは、このレースを31馬身差で勝っているのです。しかも、この時のタイムが2分24秒のレコードタイムです。
この記録は未だに破られていません。セクレタリアトは、馬ですが20世紀のトップアスリートの上位にも入っています。
セクレタリアトの物語は、映画にもなっています。競馬は、競走馬と関係する人々の人生が絡み合って名場面が生まれます。レースの背景にある物語も、競馬を面白くしている要素のひとつなのです。
ジェンティルドンナ

ジェンティルドンナは3歳馬のときに牝馬3冠を達成しています。さらに、3歳牝馬ながらジャパンカップを制したのです。4歳馬になるとジャパンカップ再び制して2連覇を成し遂げたのです。ジャパンカップ2連覇は日本競馬史上初めてだったのです。
5歳馬になると海外G1であるドバイシーマクラシックを制覇しています。しかし、ドバイへの遠征のせいかその後は人気に応えることができなかったのです。
そして、迎えたのが引退レースである有馬記念です。有馬記念では4番人気と評価が落ちていました。それだけジェンティルドンナが衰えていると競馬ファンは思っていたのです。しかし、レースでは好位から直線で抜け出して優勝を果たしたのです。女帝とまで言われた名牝馬が引退レースで有終の美を飾ったのです。まさにこの有馬記念は名場面です。
この優勝でジェンティルドンナは牝馬で史上初めてジャパンカップと有馬記念を果たしたのです。名牝馬であるジェンティルドンナはラストランでドラマチックな場面を作り出したのです。